アルコール漬け

今日は不具合ミーティングがあった。
先月度に起こった完成車から発見された不具合について、減少の為の答えを　皆で探しあう。
七月中　最も多かった不具合が「ボルト折れ」
暑い時期、ボルトは金属でできているので膨張を起こす。
無論、車体のボルト穴は大きさが変わらないわけだから　インパクトドライバーと言われる電動工具で打っても入らない。
結果、折れてしまうことがある。新人作業者に多い不具合だ。
もちろん、折れないように打つのが大前提だが人間だもの。ミスは付き物。
こういうとき、どうするか？
ボルトを締めないと車は売れない。保安箇所だったりすると、尚更だ。見えないところこそ、しっかり品質を確保しなければならない。放置はできないのだ。
ボルトが折れるとまずやること。折れてしまったボルトは手では抜けない。だから（業界用語で）リカバリーといわれる道具で折れたボルトを挟む。とりあえず回して外れたら今度はタップダイスと呼ばれる、ボルトより少し硬い材質でできた、ゴツい工具で新しいネジ山を作ってやる。こうすることで新しいボルトが打てるのだ。やってみると中々コツのいる作業で、熟練した整備士でも結構手間取るんだよな。
今こそものづくりの原点に返り、品質向上を目指さなければいけない。残念ながらウチの会社はゼロどころか、マイナスの地点に立たされている。
社内はここ数ヶ月で、目まぐるしく変わった。
あとはいかにして、二度と「あの悲劇」を起こさないようにするか。車ってのは　前にも言ったように3万も部品がある。
1つくらい変なのがあっても（言いかたはおかしいが）不思議ではない。
もし貴方が運転する車が高速道路を100km/hで走っていたとして
一番困ることってなんだろう？
カーステレオが聞こえなくなった。エアコンが急に冷えなくなった。そういう故障なら笑って済むだろう
もし前を走っている車のブレーキランプが点灯し、距離が縮まったら・・・
やっぱり出したスピードは責任を持って止めなければいけない。
デザインや機能にこだわるのはいいが、基本的な運動能力がチープになってしまっては売り物でも何でもない。ただの凶器だろう。
やることはたくさんある。私たちには時間があまり残されていない。